2009年11月30日

明治のエクストラ・ミルクチョコ



この3日間、初めて開催した伊万里鍋島焼おかみさんたち9人による
「テーブルコーディネート展」は、多くのお客様にお越しいただき賑わいました。
窯元おかみさんたちだけでなく、新しい器作りには窯主や絵付士はじめ
関係する皆さんの良きエネルギーが「共存」して集まったおかげです。
終わった後は再び日常に戻るのですが、こうした経験を体感した事で、経験する
ビフォアーとアフターでは、きっと「何か」が少しは変わったのではと思います。

「デザイン散歩+」も日常に戻りますので、お付き合いをよろしくお願いします。
今日の伊万里は今にも雨が降りそうな曇り空で、こんな寒い日が続いていると
食べるものには辛い味や濃い味などに関心が移ってきて、好きなチョコレートも
つい「こってり系」を探す季節になります。

最近、ロゴマークが新しくなった明治のミルクチョコレートの中に
「エクストラミルク」という、こだわりのミルクチョコを発見。
パッケージを見ると、ミルクにこだわったミルク好きのためと書いてあり
北海道産クリームを使って、コクのある味わいになっているそうです。

普通のミルクチョコとの差別化をするために、パッケージのデザインには
「meiji」の文字も金色が妙に輝いて、また特別なリッチ感を出すためか
文字にはエンボス加工をして浮き出すように手を加えるなど芸が細かい。
どうも、特別タイプの商品は、「金色」が輝くようにするのが定番ですね。
黒色と光輝く金色のコンビは、高級感をただよわせています。
今度は「エクストラ(特別)」として、輝くようなパッケージにしたのは
ひょっとすると、光きらめくクリスマスシーズンに合わせたのかも知れません。
  


Posted by デザイン散歩 at 12:44 | Comments(3) | パッケージ

2009年11月29日

窯元おかみ・テーブルコーディネート展の器たち③

前回の続きで、器を紹介します。

*トンテントンのおもてなし:文三窯
青磁の蓋物のトップ、つまみの部分にも絵付けがされているので
よくある普通の蓋物とは、ちょっと違いますね。



*20回目の記念日「磁器婚式」:らんざん窯
独特な濃い緑の染付けが際立ち、バラの花びらや葉の様子など
とても繊細な「絵付けの技」に魅了されます。



*光のクリスマス:福珠窯(福田雅子)
大小の丸い皿を重ねることで、フォーマルな印象になりますね。



以上、今回の江戸時代の伊万里の大庄屋「前田家住宅」で開催された
伊万里鍋島焼窯元おかみによる、初めてのテーブルコーディネート展の
紹介を締め切りとします。ご覧いただきありがとうございます。



また、次回の開催が楽しみですね~。  


Posted by デザイン散歩 at 19:56 | Comments(4) | 伊万里鍋島焼

2009年11月29日

窯元おかみ・テーブルコーディネート展の器たち②

テーブルコーディネート展の「器」紹介の続きです。

*端午の節句:瀬兵窯(せひょう)
洋皿のようですが、大きな丸皿には色鍋島の色が絵付けされている。



*祝う銀婚式:虎仙窯
鍋島青磁の「緑」と白磁の「白」との構成で清涼感にあふれています。



*ちょっとおしゃれな夏の誕生日:大秀窯
百合の花と山吹色と白磁の皿で、おだやかな空間が生まれている。



*「清流」花鳥風月:福珠窯(福田雅子)
小皿や葉で、白磁角プレートに手描きされた「花鳥風月」の文字の細さと
あえて、それを隠すことで、静かなる空間を作りだしていますね。

  


Posted by デザイン散歩 at 17:39 | Comments(1) | 伊万里鍋島焼

2009年11月29日

窯元おかみ・テーブルコーディネート展の器たち①

今日が伊万里鍋島焼おかみのテーブルコーディネート展の最終日なので
写真を撮ろうとテーブルではなく、「器」を撮影しに出かけてきました。
日曜の午前中ですが、多くのお客様で賑わっていましたよ。

*新春の祝い:寛右エ門窯
写真では、よく写っていないのですが、丸い白磁プレートの縁周りには
銀色を置き、細やかな文様が施して、上品に仕上げています。



*「TSUBAKI」の宴:川副青山窯
白磁の扇形プレートに、椿の絵付けをワンポイントした色鍋島。
こんな感じに、色鍋島の「花文様」をさりげなく絵付けすると
主役の料理がはえて使い易いですね。



*愛しき雛祭り:畑萬陶苑
桃の形をした蓋物が、立体感にあふれて、より空間を際立てて
雛祭りをあでやかに、そして上品に作りあげています。



*桜日和の花見:せいら窯
まさしく満開に咲いた桜を花見しながらの宴を、ミニ重箱の桜づくしが
それを象徴するかのように表現しています。



どうも、展示されている器は、今回のテーブルコーディネート展に合わせて
特別に作った器のようで、おかみさんたちの「やる気」が器に出てますね。  


Posted by デザイン散歩 at 13:31 | Comments(4) | 伊万里鍋島焼

2009年11月28日

鍋島焼窯元おかみのテーブルコーディネート・その④

涼しげな青磁の器で構成しているのは、虎仙窯の作品。
「鍋島青磁」の器を使い、その涼しさをより印象づける「白色」との
コンビネーション。特に、四角いプレートには青磁と白磁の掛け分けをして
清潔感あふれるクリアな空間に仕上げています。



独特の染付の色が特長的な、らんざん窯の作品です。
個性的な濃い緑色の伝統的な染付の器を使っているのですが
白磁と白色の「ホワイト」で、さわやかエレガントな食空間ですね。



「青の世界」を作りだしているのは有田の福珠窯。福田雅子さんの作品。
テーブルにかける「布」1枚をこう使うだけで、テーブルが変身するんだと
お手本のような作品。さすがにテーブルクロスの扱い方が上手い。
白プレートに置かれた「緑の葉」から、涼しげな風が吹いているようです。



以上、窯元おかみさんたちのテーブルを、簡単に紹介しました。
その素晴らしさを写真では伝えるのはむずかしいですので
ぜひ、この際、伊万里の前田家住宅までお出かけください。
江戸時代の大庄屋建築と、紅葉した庭を見るのもいいですよ~。

*伊万里鍋島焼については→伊万里鍋島焼協同組合  


Posted by デザイン散歩 at 09:51 | Comments(5) | 伊万里鍋島焼

2009年11月27日

鍋島焼窯元おかみのテーブルコーディネート展・その③

写真の作品は、大秀窯
大きな百合の花が印象的で、テーブルは濃い青色とさわやかな青色で
構成されており、白い百合の花と、山吹色があることで
空間に「おだやかな優しさ」があふれていますね。



桜の花が咲いているのは、せいら窯(徳永製陶所)の作品。
ミニ重箱には、桜の絵付けがあり、取り皿も桜の花びらの形状と
まるで満開の桜の下で宴をしているような贅沢な気分になりますね。



赤、白、黒の3色が印象的な作品は、寛右ヱ門窯(瀬貞製陶所)。
白い器の縁回りには「銀」を施してあり、この銀色の輝きがあることで
フォーマルな印象をより強調しています。
ただ1月の祝いのテーマとして、ちょっと気になるのが黒、赤、白の色の
スペース配分だが、従来の枠にこだわらないチャレンジ精神に拍手。


  


Posted by デザイン散歩 at 19:57 | Comments(2) | 伊万里鍋島焼

2009年11月27日

窯元おかみのテーブルコーディネート展・その②

写真の窯元は、川副青山窯
伝統的な扇のプレートには、椿の花を絵付けした「色鍋島」です。
白チェックのテーブルクロスに赤の組み合わせで、ずいぶんと
モダンな構成になっていますね。



大胆な器と色彩の構成は、瀬兵窯
鍋島の色彩を使ってある大皿ですが、ちょっと見には伝統的な文様に
見えませんが、鍋島様式のポイントはちゃんと押さえてあります。
そしてツヤ消しゴールドの葉のような変形小鉢に、目をうばわれます。



下の写真は有田の福珠窯。今回のテーブルコーディネートを指導された
福田雅子さんの作品です。
緑色とホワイトを基調にした構成で、センターに置かれた銀のトナカイなど
オーナメントを上手に使って空間に、季節と楽しみを演出しています。

  


Posted by デザイン散歩 at 16:49 | Comments(3) | 伊万里鍋島焼