2010年03月24日

続・うさこちゃんのデザイン



*前回の記事は、こちらから

ブルーナさんのデザイン本には、
→ 絵を表現するのに、余分なものを省いては、省いていって
  よりシンプルに描くことで、読んでいる人のイメージが膨らむように
  描くように心がけている、と書いてある。

うさこちゃんの姿を描くのに、トレーシングペーパーにひとつ描いては
目の大きさや位置、口の「×」の大きさや位置などをトレースしては
描き直して、またトレースしては描き直すの繰り返しをして
ひとつの姿ができるのに、100枚ぐらいは描くそうです。
微妙なタッチの違いで表情が大きく異なるので、こういった
わずかな差」が、実は大きな意味をもつ。

私がデザイン研究所でアシスタントをしている時に、アイデアスケッチを
描いていて、気になる部分を直そうと消しゴムでごしごし消してたら
先輩デザイナーから
「アイデアスケッチはどんなアイデアでも消さないこと。直す場合には
消しゴムで消さないで、別な紙に描き直したら」と云われた。
そのアイデアが本当に良いアイデアなのか知るためには、自分が気に
食わないと思うアイデアであっても、それを消すのではなく、繰り返し
「描き直して」から、前のアイデアと比較しては、また描き直しをすると
「これだ~!という、デザインに出会う事を教えられた。

ブルーナさんがミッフイを描くときは、線を描くというよりは、点と点を
つなぐように書いては「描き直し」をするから、時間がかかるように
ほんとに「イイモノ」はそれを生み出そうとする「思い入れ」の深さと
描き直す回数や試作の回数とは、たぶん比例するんでしょうね。

HPも楽しそうですよ→ディック・ブルーナ・ハウス
  


Posted by デザイン散歩 at 12:48 | Comments(1) | デザインについて