2013年01月24日
たまご家のパッケージはコミュニケーションツール
こだわりの自家卵を使って、プリンやロールケーキ、カステラなど
いろんなお菓子作って人気のたまご家さんの本業は太良町に
養鶏所があり、卵を生産販売しています。
こだわりの卵を知ってもらおうと、卵を入れるパッケージにも
メッセージが書いてあるから、卵をとろうとすると、つい眼が
いって読んでしまう。っというか、自動的に読まされる。
「一日一卵」とあるのは、一日一善をまねているようでも、
これはこれで、作り手の気持ちがストレートに出ていて、
売らんかなというよりも、好感的に受け止められるのでは。
そんなふうに思ってしまうのは、卵作りの姿勢がお菓子にも
表れているからで、卵生産者ならではのカスタードたっぷりな
代表的なたまご家プリンにでています。
そんな思いが伝わるようにと、卵のパッケージにもメッセージを
書いて、お客さんとのコミュニケーションを重ねてます。
いくら技術がすぐれている商品があっても、価値を伝える
「コミュニケーション力」がピンボケだと伝わりにくい。
商品力に自信があると、これを見ればわかるだろうと思いこみ、
どうもコミュニケーションがおろそかになりがち。
売れないのはお客さんに知ってもらう「伝え方」がおかしいかなと
少しは反省しないと。なんてたって買うのは外の他人ですから。
中身も大事ですが、相手に伝えるコミュニケーションも大事。
コミュニケーションの言葉や文字、画像の視覚伝達では、
自分の思いを「伝える」のでなく、相手に「伝わる」ようにを
優先することが大事なんですが、それよりも作る生みの苦労など
作り手側の思いだけを書いてもなかなか伝わらないのは、聞く
相手の関心範囲のキャッチャーミットに入ってないから。
この辺りの焼き物の名前に「錦唐草山水多用鉢」と漢字だらけで
書いてあるのを見ると、多用鉢って、それはなんでも使えるの。
と、終わりに「?」が頭のなかに浮かんでくるし、どうやら
漢字だらけの名前にするのが好きなようです。
相手にすぐわかるようなメッセージ(ネーミング)にしないと、
コミュニケーションのハードルの壁を自分で高くしているようなもの。
商品の良さを相手に「伝わる」ように工夫することは、情報を発信する
作り手側のとても大事な仕事なんですがね。
作るのはオレがするから、売るのはオマエなんて、誰かに押し付けても
コミュニケーション力がよくはならんでしょう。
ウチ側のコミュニケーションさえ、ろくにできてないのに外のお客さんの
コミュニケーション力が高まるはずはありません。
朝8時から夕方5時までがモノ作り時間なら、伝え方を考えるのは
夕飯がすんだ7時から10時の夜に毎晩せんと出てこんよ。
頭の中でア~だ、コ~だと考えるのに、お金は一円もかからんし、
考えるのにかかるコストは時間と情熱だけ。
今夜は伊万里商工会議所で夜7時から藻谷浩介さんを講師に迎えた
「デフレの正体その後と伊万里の生き残り戦略」をテーマにした
セミナーがあります。ためになるかならないかは聞く人の度量。
それでは今日も一日、Have a Nice Day!
Posted by デザイン散歩 at 12:19 | Comments(0) | パッケージ