2009年09月08日
有田ルネッサンス・その後ー①

有田焼は佐賀県の伝統的地場産業ですから、有田焼の関係者には
ガンバッテほしいものですが、今より良くなるには、今の良くない所を
改良、改善して、「改める」しかありません。
そこでモノ作りに関わる一人として、頑張れと言うだけでなく、応援したい
気持ちから、今までの有田焼の「取り組み方」について、総括をする
ことが大事と思い、しばらくは有田焼について書いていきます。
それは有田焼の状況は、国内の他の伝統的地場産業や、地方の中小
企業にも共通する課題でもあるからです。
有田焼の商社や窯元が共同で取り組んだ事業のひとつに、平成19年の
「有田ルネッサンス」という事業がありました。
有田ルネッサンスなんて名前を初めて聞く人もいるでしょうから
まずは、この事業について簡単に説明します。
低迷する有田焼を何とかしようと、大手広告代理店の電通が企画した
「食器デザインコンペ」を実施し、全国や世界から新しいデザインを集め
446点の応募の中から、第一次審査をパスした20作品を有田焼商社と
窯元が共同で、型代などを自己負担して作ったのです。
写真は完成した作品のパンフレットで、そこに書かれているコピーには
「ベストセラーの予感がする」とあり、あれから3年経っているけど
予感どころか、もう今では霧のように消えてしまっている。
この事業の総予算が約4000万とか、5000万と噂されるぐらいに
大規模な事業でした。なにせ、電通は最大手の広告代理店ですからね。
多くの雑誌などの広告媒体への出稿を見ると、まあ~、予算の大半は
デザインコンペの媒体費(広告費、制作費など)に使われたでしょう。
これを別の言葉に言い換えると、予算の大半は広告費に消えたのです。
この事業には有田焼のリーダー的メーカーをはじめ、商社、窯元、組合など
主要な企業が参加して取り組んだ。ですが、何より驚いたのはデザイン
コンペで採用された焼き物を、電通が販売までしてくれるものと期待して
いる人が多いのには、ほんとうに驚かされた。電通は広告代理店ですよ。
事業の予算規模や、電通はマスメディアの大企業だから売ってくれるものと
どうも最初から参加メンバーは販売までを期待していたようですが、事業の
成果としては、写真の作品パンフレットが残っただけなのです。
結論から言うと、有田ルネッサンスは失敗。それはなぜか、続きは次回へ。
「ベストセラーの予感がする」とあり、あれから3年経っているけど
予感どころか、もう今では霧のように消えてしまっている。
この事業の総予算が約4000万とか、5000万と噂されるぐらいに
大規模な事業でした。なにせ、電通は最大手の広告代理店ですからね。
多くの雑誌などの広告媒体への出稿を見ると、まあ~、予算の大半は
デザインコンペの媒体費(広告費、制作費など)に使われたでしょう。
これを別の言葉に言い換えると、予算の大半は広告費に消えたのです。
この事業には有田焼のリーダー的メーカーをはじめ、商社、窯元、組合など
主要な企業が参加して取り組んだ。ですが、何より驚いたのはデザイン
コンペで採用された焼き物を、電通が販売までしてくれるものと期待して
いる人が多いのには、ほんとうに驚かされた。電通は広告代理店ですよ。
事業の予算規模や、電通はマスメディアの大企業だから売ってくれるものと
どうも最初から参加メンバーは販売までを期待していたようですが、事業の
成果としては、写真の作品パンフレットが残っただけなのです。
結論から言うと、有田ルネッサンスは失敗。それはなぜか、続きは次回へ。
Posted by デザイン散歩 at 12:33 | Comments(0)