2008年04月08日

くじらナイフはかわいいクジラ

くじらナイフはかわいいクジラ

高知県の土佐清水市へ出かけたのは、もう10年以上も前のこと。
地域資源には「打ち刃物」と、「ホエールウオッチング」。
ホエールとは「鯨・くじら」。鯨が土佐清水の海近くにいるので、
観光客にくじらを見せている。

訪問した時は刃物の工場見学と打ち合せで、鯨の時間は無し。
ですが、夜に高知の名物料理「皿鉢料理」を満喫できた。

高知県工業技術センターと刃物組合から話があり、何か新しい特産刃物を
開発する企画に参加してデザインしたのが「くじらナイフ」。
土佐の打ち刃物は包丁や農作業でのカマ、林業で木を切るナタなどを作って
いるので、カッコいいモダンなナイフを作るよりは鯨の町で有名ですから
ここは素直に鯨をモチーフにして、この町ならではの温かみがあり、手作り感
のあるペーパーナイフをデザインしました。

鯨のアゴあたりに刃をつけて、安全性を高めるためにヒレ部分をストッパー役に。
そして、持ちやすく握りやすいよう、本体には鯨のボディ曲線を取り入れた。

気軽な観光土産品でも、「よく切れるチャンとしたナイフ」がコンセプト。
今でも朝市などで売れて、新しい鯨も仲間入りしてファミリーが増えたそうです。

ある時雑誌を読んでいたら、ファッションデザイナーの皆川明さんが高知に
行った友人からこれをもらって、今でも使いやすくお気に入りのナイフだと
紹介されている記事と、鯨ナイフの写真を見た時は嬉しかったですね。
そこで早速、長女に自慢しようと「あのファッションデザイナー皆川明さんも愛用
しているんだぜ」と記事と一緒に、机から現物の鯨ナイフを出して見せたら、
「へえ~、そうなんだ~」と軽めな反応が返ってきた。
そしてすぐに他のファッションページをめくって鯨ナイフは、再び話題に
なることはなく、私の子育ては間違っていなかった。

くじらナイフの使いやすい理由は、ナイフの「重さ」と「厚み」。
あまり薄くすると握りが痛くなるし、軽くなると切るしぐさに不安がある。
くじらナイフのデザインは、「適度な厚み」と「適度な重さ」が大切な要素。
そして、ボディには「TOSA]と「波模様」を小さく控えめに刻印がして。
10年以上も売れ続けていると聞くと、ほんとに嬉しいね!


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Posted by デザイン散歩 at 12:08 | Comments(2) | 楽しいデザイン
この記事へのコメント
あ~何度も申しますが 貴方は本当にデザイナーだったんですね~
このナイフ ホンナコテ良かですね 何とかして手に入れてみせますよ!
欲しいと思ったら どがんかせんばですね
Posted by 樹の精 at 2008年04月09日 00:10
こんにちは、樹の精さん。
デザイナーだったと過去形?になっていますが
まだ現役のつもりなものですから、よろしくたい。
そいぎ、鯨ナイフをお褒めいただきサンキュウです。
キキリも頑張ってくんしゃい。
Posted by 東京ボーイ at 2008年04月09日 10:25
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