2009年09月21日

窯元は「作る特権」を楽しむべし



写真は陶箱弁当。こんな器が食卓の上に出てくるだけで楽しくなるね。

(前回の記事は、こちらから)
作るという特権を楽しむ豊かさ
焼き物を作るのが好きな人たちが有田にやってきて、有田窯業大学校で
勉強して、卒業したら、有田焼のメーカーや窯元で働いています。
あるいは、専門学校や美術大学などで陶磁器作りを学んで、有田に来て
メーカーや窯元で働いて、焼き物作りに携わっている人もいる。
窯元で働いていると、注文品の絵付けをする事になるから、自分で考えた
作品を自由に作るわけにはいきません。
しかし、春や秋には「陶器市」があるから、こういう機会に、スタッフが自由に
作った焼き物について、お客さんの声を直接に聞くのはスタッフのいい勉強に
なるし、そして、その作品が売れたら、焼き物作りの励みにもなる。

そこの窯元らしさも大事かも知れないが、せめて「陶器市」というお祭りの期間
ぐらいは、スタッフの自由な焼き物を展示すると、お客さんは今までとは違う
新たな作品と出会うことができて、有田の陶器市がもっと楽しくなるのでは。  
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2009年09月18日

もっと有田の魅力をアップ!

(前回の話はこちらから)
低迷する現象には、必ずその現象を引き起こす原因があり、低迷がまだ
続いている事は原因が、「今もそこにある」のです。
今より少しでも良くなる良くしたい、良く変わりたいと思うなら、今の目の前に
ある現状、現場をよく見つめて、今ある現実、現状のどこを、どうすれば
良くなるのかを考えるしかありません。

有田には有田焼という「モノ」と、有田町という「空間」の2つの魅力があると
思っています。そして、その魅力をもっと良くするには、有田に来る人への
「もてなし方」が大事になります。また、そこにある魅力を、もっともっと
光るように磨き上げるように、「試して」みるのもひとつです。



「有田町の魅力をさらにアップ!」
毎週土曜の日経新聞の別紙「日経プラスワン」の記事に、焼き物の町の
ランキングが出ていて、九州エリアでは、人気一番は有田焼。
専門家の評価ランキングで、観光、体験、買物と高得点でした。
これから書くのは、まあ~、ぼくの勝手な空想ですから、あまり気にせんで
かるく読み流してください。  
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2009年09月16日

新ブランドの「アリタミュゼ」?

(前回の話しは、こちらから)
有田焼の補助事業として電通が企画して始まった「有田ルネッサンス」は
関係者の間では話題にもなった。しかし、入選作品の新ブランド(?)
「アリタミュゼ」は一時的に話題になっても、作品への関心が継続することは
どうもなかったようです。

有田ルネッサンス事業の入選作品をまとめたパンフレットには
=2007年、新ブランドスタート!「ARITAMUSE・アリタミュゼ」
と、書いてあります。
今までにない有田焼のデザインを発掘しようと、有田ルネッサンス事業で
入賞や入選した作品を、一枚のパンフレットにまとめ、これらのグループの
名称案が、企画提案をした電通から提出された。



それが、「アリタミュゼ」と名づけられ、アリタミュゼの名称の由来が
パンフレットには、以下のように紹介されています。
=「アリタと、MUSE(仏語でギリシャ神話の芸術の女神を意味する)の
合成語で、AMUSEはまた楽しさを意味しており、若い息吹が全国から
有田に吹き込まれ、若い有田焼となって世界へ楽しいテーブルシーンを
広げていくことでしょう。」と書いてある。

有田らしさがない作品なのに、若い有田という事で「アリタミュゼ」とは?
あれから3年近いけど、アリタミュゼは世界のどこに広がっていったのか。  
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2009年09月14日

有田ルネッサンスの金賞作品

前回の話は、こちらから
先週から有田ルネッサンス事業のデザインコンペ入賞作品を紹介している
のは、入賞した作品の良し悪しではなく、有田焼の補助事業の取り組み方を
見つめ直すことが、これからの有田焼を考えるためには大事だと思って
書いていることをご理解してください。入賞した作品が問題ではなく
補助事業の企画内容と、その取り組み方が問題だったのです。


有田ルネッサンス事業で、最優秀金賞に選ばれたのが「BLOOM:ブルーム」。
3角形の大小5枚の中央に窪みがあるプレートが、5重の塔のように重なって
用途によっては、裏返してソースやドレッシングを入れたり、裏表使える
新しい発想の食器。立食パーティで片手で食すときにも便利で、湾曲した
フォルムは手に持ってもおしゃれ。と、紹介されている。

=審査員が推奨する最優勝の金賞作品ですから、審査員は全員、この3角形
作品を予約注文して買ってくれたことでしょう。
これにソースやドレッシングを入れて使おうとすると、スペースをとるために
テーブルはかなりの大きさのテーブルになるし、この3角形食器をソースや
ドレッシング入れにして、使いたいと思う人がどれだけいるでしょうか。
立食の時に片手で使えて「便利」とあるが、本当に便利なら立食パーティを
するホテルなどから注文が殺到しているはずです。  
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2009年09月11日

有田ルネッサンスの入賞食器

(前回の続きはこちらから)
今回は、有田ルネッサンスの「入賞作品」を紹介します。
入賞作品ですから、どれも個性的なモノばかり。
パンフレットに、「遊び心がカタチになった」と、書いてあるように
どの入賞作品も、遊んでいるのは確かだと思う。
同じパンフレットの表紙には、「ベストセラーの予感がする」とあるが
残念ながら、そんな予感は全くどれを見ても感じられません。

これらの作品を作った商社や窯元は、大変なエネルギー(人、金、時間)を
使った事でしょうが、これからの有田焼としては成立しないでしょう。
まあ~、見てもらうのが早いので、入賞作品をじっくりとご覧ください。


①優秀賞ー楽・ease(イーズ)
 漆器のような味わいの磁器陶板です。しかも両面使えるように
 なっていますから、気分によって表裏を変えて楽しめる。
 この陶板セットのサイズは、幅20cm、長さが50cm。
 価格は¥26,250。
 
=塗りモノ(漆器)のアイデアを、ただ焼き物に転用しただけ。
 食卓で、食器をリバーシブルで使うような食事シーン自体が、
 これからの食卓を豊かにする遊び方でしょうか。  
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2009年09月09日

有田ルネッサンスの入選食器

前回の話は、こちらから
大手広告代理店の電通が企画した、今までの有田焼ではない新しい
アリタのデザインコンペ、有田ルネッサンス事業を総括するには、電通が
選んだ審査員が選定した、11点の入選作をまずは見てもらったほうが
わかりやすいと思い、今日はその中から3点を紹介します。

入選作は今までの有田焼にはない作品である事には、確かに間違いは
ないでしょうが、これらの作品が有田の復興に役立つとは思えない。
ここは重要なので繰り返しますが、これらの作品を商品化することで
有田焼復興のきっかけになるとは思えない作品が選ばれている。


①時計皿
上の作品は、時計のパターンがあるお皿。食事やおやつの時間に合わせ
それぞれ時間の違う時計皿を使って、楽しさを盛り上げる、と書いてある。

=これは転写モノ食器と呼ばれ、べつに有田でなくても、名古屋でも中国でも
 作れるシロモノ。なぜ、これを有田焼で作る必然性があるの?  
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2009年09月08日

有田ルネッサンス・その後ー①



有田焼は佐賀県の伝統的地場産業ですから、有田焼の関係者には
ガンバッテほしいものですが、今より良くなるには、今の良くない所を
改良、改善して、「改める」しかありません。
そこでモノ作りに関わる一人として、頑張れと言うだけでなく、応援したい
気持ちから、今までの有田焼の「取り組み方」について、総括をする
ことが大事と思い、しばらくは有田焼について書いていきます。
それは有田焼の状況は、国内の他の伝統的地場産業や、地方の中小
企業にも共通する課題でもあるからです。

有田焼の商社や窯元が共同で取り組んだ事業のひとつに、平成19年の
「有田ルネッサンス」という事業がありました。
有田ルネッサンスなんて名前を初めて聞く人もいるでしょうから
まずは、この事業について簡単に説明します。

低迷する有田焼を何とかしようと、大手広告代理店の電通が企画した
「食器デザインコンペ」を実施し、全国や世界から新しいデザインを集め
446点の応募の中から、第一次審査をパスした20作品を有田焼商社と
窯元が共同で、型代などを自己負担して作ったのです。  
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Posted by Dボーイ at 12:33 | Comments(0) | TrackBack(0) | 有田焼

2009年06月08日

走波の染付碗・金魚



有田焼の陶芸家、佐藤走波(先代)さんが67歳のときの染付碗。

絵付けの模様は、見たとおりの「金魚」で、お碗を水鉢に見立てている。

金魚や藻、泡などを描く、染付の「線の動き」が、自由な表情をしており

肩の力もほどなく抜けて、楽しんでいる景色になっているおかげで

見ているこちらもほっとしますね。

金魚の動きや大きさ、構成、色の濃淡など、器の空間を包む空気全体が

やさしさに包まれ、和みの食器に仕上がって、飽きませんね。
  

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2009年05月06日

有田陶器市の窯元めぐり



さがファンブログで、「窯元の寄って来んしゃい!」ブログを書いている
有田焼窯元の草山窯さんに朝早めに出かけて来ました。
有田町中心部から少し離れた、「う~たん通り」と呼ばれる、個性的な
陶芸作家が集まっている静かな場所にある。

新作食器にはどんなモノがあるのかと尋ねたら、展示場の中を案内して
くれ中に入ってみると、きれいにテーブルコーディネートされている。



庭先には、いろんな器を並べて、お客様のお迎え準備中でしたが、
お茶のサービスもあり、ゆっくりと器めぐりが楽しめますね。
焼き物好きな方は、「窯元の展示場」を見て回ると、きっと素敵な
掘り出しモノに出会えますよ。

  

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2009年01月31日

蛸唐草のそば猪口・李荘窯業所



染付けの「そば猪口・蛸唐草」です。

有田焼で多く見かける「蛸唐草のそば猪口」の中で

この蛸唐草の「巻き具合」や、染付けの「濃淡の具合」がいい。

そして、何よりも他の蛸唐草のそば猪口と違っているのが

蛸唐草の中に描かれている、「花文様」があるせいで

柔かさが生まれており、日常に使う食器として、優しい表情が

あるおかげで、お茶を飲む時などにはホッとする。

有田焼窯元の「李荘窯業所」はいい器を作っている。  

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2008年12月25日

染付けの器・源右衛門窯



家で使っている食器は、白い器などのシンプルなものが多いのですが
伊万里に来てからは、伊万里鍋島焼や有田焼、隣りの長崎波佐見焼など
やはり、こちらの磁器モノが増えましたね。

そんな中に、写真にような「染付け」の器も少しはあり、見ての通りに
キッチリとは描かれておらず、線の動きが楽そうに描いている。

肩の力が少し抜けているような、あまり緊張しない線のタッチの
おかげで、使っているこちらも気楽な気分になります。

ちょっと脱力したような「染付け」の絵付けが、普段使いにはいいけど
このように伸び伸びした線を描くのは、しっかりした「絵付け技術」があり
そして、肩の力を感じさせないような「描くセンス」がいるね。
有田焼の源右衛門窯の器です。  

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2008年12月08日

おめでたい・鯛の器



結婚式がある前に行われる儀式に、「結納」がありますね。

知り合いの有田焼窯元、福珠窯さんの長男が結婚することになり、

写真の銀色に光っている「鯛」は、その結納の時に御頭付きの鯛を

持っていく代わりに、「鯛の大皿」のほうが後々使えるのでと、Fさんが

自分の手で原型を作り結納の時に納めた、めでたい「鯛」の大皿。

こんなめでたい「鯛」の大皿が作れるのも、窯元ならではの特権ですね。

それにしても、「鯛」はめでたいお祝い事には一番似合っていると。
  

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